一般社団法人東京都中小企業診断士協会

実務従事事業

東京協会実務従事事業の紹介

【はじめに】

実務従事支援部長の上品忍です。みなさんは東京協会の実務従事事業がどのようなことを行っているかご存じでしょうか。実際に参加されたことが無い方からすると「協会からしょっちゅう送られてくるメールのやつね」や「実務補習と似たようなものでしょ」という程度の理解かと思います。また、「参加してみたいけど、よくわからないから躊躇している」という声もいただいています。
そこで、新入会員の方や実務従事に参加したことが無い方に東京協会の実務従事事業の理解を深めていただくため、制度の概要だけでなく、実務従事に参加したことがある方々による座談会を企画しました。事業への理解が深まり実務従事参加への興味に繋がればと思います。

【実務従事事業について】

ここでいう実務従事とは、正式には東京協会認定実務従事事業をいいます。実務従事支援部は、平成18年度の中小企業診断士制度の改正(資格更新の実務従事ポイント30 点の制定など)を受け、「実務従事ポイントを取得できず診断士資格を更新できないという人を一人も出さない」という大きなテーマのもとに発足し、実務従事事業の運営をサポートしています。
それから 10 年以上が経過し、近年は行政や中小企業支援機関・金融関係機関などから専 門家派遣の要請が増えるなど、企業内診断士も含めて中小企業診断士が活躍する機会が増加しており、中小企業診断士への期待が高まっております。
こうした期待に応え中小企業診断士の存在価値を高めるためには、診断士としての資質の向上を図っておくことが求められます。
そのため、単なる実務従事ポイントの取得というより、診断スキルなど診断士資質の向上に軸を移し、すべての案件について指導員による指導を伴うハンズオン・トレーニングの形態を採用しています。

【診断日数と診断班の編成】

診断日数は6日を基本とし、参加費は東京協会会員であれば36,000円(会員外54,000円)です。その6日間の日程の中で経営者へのヒアリングや報告会が必須であり、残りの日程で検討作業などが行われます。
診断班の人数については、指導員・副指導員を除き標準人数を6名と定めています。この人数については従業員が4名以上の企業を診断先選定の基準としています。ただし、募集に対し参加者が6名を満たさない場合は、指導員が設定した最低催行人数(または案件成立人数である3名)以上で行われます。
また、診断先企業の対象拡大の要請により、従業員が2~3名の企業については小規模案件として標準4名(最低3名)の診断班で行われます。

【実務補習との違い】

実務補習との大きな違いは実施日数と診断テーマの2点です(下表参照)。  実施日数は、実務補習は10日間程度の間に5日の実施日が設定されているのに対し、実務従事は概ね1~2か月の間の土日中心で6日間の日程が計画されます。経営者ヒアリングや報告会は平日に設定されることがありますが、その場合、参加者が参加しやすいように夜の時間などを設定し、時間帯や場所などの情報を募集時にお知らせするようにしています。  診断テーマは、実務補習が総合診断であることに対し、実務従事では、指導員にテーマを自由に設定してもらっています。また、余裕のある日程であり、診断先へ追加の資料を求めることもできるため、診断先へ具体的な提案が可能であるとともに、参加者の方も実践的な経験がつめるという点が特徴です。


【参加するには】

実務従事へ参加するためには、マッチング会とWeb募集の2つの方法で参加の申し込みができます。
マッチング会は東京協会主催スプリングフォーラム(4月)とオータムフォーラム(10月)の日の午前中に行われます。
マッチング会では、実務従事案件を出される指導員による案件内容の説明が行われ、その後のマッチング会にて、参加の申し込みにより選考が行われます。

Webでの申し込みは、募集案件があり次第、東京協会から「Web募集のお知らせ」というメールで募集案件内容の告知が行われます。そして、定められた日時にマイページから申し込みを行っていただきます。
Web募集もマッチング会ともに日程やテーマといった案件情報や指導員情報ならびに開催場所の情報などを告知します。それによりご自身の興味や希望の案件を選択し、申し込みをすることができます。しかし、マッチング会は会場に出向くという行動が必要ですが、同日に複数の案件が紹介され、指導員による案件説明が行われるので、より多くの情報により希望する案件の選択ができるというメリットがあります。そのため、初めての方は申し込みの有無にかかわらず、マッチング会にて場の雰囲気の確認から行ってみてはいかがでしょうか。

※東京協会 実務従事事業の紹介のURLは、以下の通りです。
事業概要のほか、指導員・副指導員の申請、実務従事案件の申請の情報もあります。
ご活用ください。
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